三人官女はお姫様のおつきの女官で、楽器を奏で、歌を詠み、家庭教師もこなすキャリアウーマンです。
よく見るとひとりだけ眉がありません。
眉を剃り、お歯黒をつけるのは既婚女性の習慣でしたから、この女官はおそらく年かさの官女長、あとの二人は若い女性です。
五人囃子は単なる楽団ではなく、元服前の貴族の師弟で、良い所をアピールすれば元服後に宮中で重宝してもらえるかもしれないという少年達なので、実はなかなか彼らの心の中は野心に満ちています。
元服前なので髪型はお殿様とは違い、少年の髪型です。
右大臣、左大臣は別名随身(ずいしん)、お殿様のおつきの男性です。
お殿様と一緒に行動し、時には恋の橋渡しなどもします。
向かって右が左大臣でおじいさん、向かって左が右大臣で若者です。
一番下の3人は仕丁(じちょう)、宮中の雑用係で身分が低い分、怒った顔、泣いた顔、笑った顔とそれぞれユーモラスな豊かな表情をしています。
人形のこういったストーリーを知ったうえで段飾りを眺めてみるといろいろ想像が膨らんでなかなか楽しいものです。
こういった雛人形のお顔は頭ばかりを作る人形職人さん、頭師(かしらし)の手によって一つの段飾りに飾られる人形を統一して作ります。
そうするとそのワンセットの人形達が皆同じような雰囲気を持ち、調和が生まれます。
人形職人さんには他に髪を結う結髪師、人形の表情のもう一つの決め手になる手足を作る手足師、小物を作る小道具師と、胴体と着物の着付け、全体の組み立てを行う着付師、とそれぞれ専門家がいて流れ作業で一つの人形が完成します
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